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〔JC2009-SP〕ジャパンカップ レース編

JCスペシャルウィーク!第三弾はいよいよ「レース編」です。
愛三レーシングチームの走りを中心に、レース展開を追いながら当日の興奮をお伝えしていきます。


ジャパンカップサイクルロードレース。その舞台となるのは「古賀志林道」の上りを含む14.1キロの山岳周回コースです。標高差は185m。自分の足で頂上目指して登るだけでも相当しんどいのですが、選手達はここを風のように駆け抜けていきます。頂上の山岳ポイントを経るとそこからは下り、その後平坦からアップダウンを繰り返し、最後は鶴カントリークラブの急勾配を上がる、なんともまあ大変なコースです。
レースはここを11周しますが、最周回のみショートカットし距離が短くなります。


ゴールがまた、すごいです。
たくさんの観客が待つホームストレートに飛び込んでくる選手の姿に、会場内の興奮は最高潮に達します。もんの凄い歓声に包まれます。会場にはオーロラビジョンもありレース展開も随時伝えられるので、レースが動くたびにため息や歓声があがり、最初から最後まで興奮しっぱなし!!!


そんなジャパンカップがいよいよ始まりました。
今年はスタートがなんだかバタバタで、気がつけば「パーン!」と号砲が鳴り、若干選手達がアワアワした感じでスタートしていきました(笑)。間に合わずに遅れていった選手もいましたけど・・・・大丈夫なんすかね?
そうそう。
今年は栃木放送(ラジオ)で実況中継が行なわれていて、レースの様子がスタートゴール地点から離れていても把握できました。そこかしこで栗村修さん(解説)の声が響いていましたな(笑)。


レースのほうはしょっぱなから動きが。
今年のファーストアタックは畑中勇介選手(シマノレーシング)。そこから各チームが激しくアタックを繰り返し1周目で5人の逃げ集団が形成されます。
内訳は、山本雅道選手(チームブリヂストン・アンカー)、畑中勇介選手(シマノレーシング)、菊池誠晃選手(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)、小森亮平選手(ジャパンナショナルチーム)、そしてジャパンカップ開催地 宇都宮に本拠地を置く、宇都宮ブリッツェン廣瀬佳正選手。
この逃げは120キロくらいまで続きました。


5人の逃げが形成された
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2009年のファーストアタックは畑中勇介選手 
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メイン集団がやってきた。速攻で2分とかタイム差がついた
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野寺選手(シマノレーシング)
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品川選手(愛三レーシング)
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今年も古賀志ではたくさんのペイントと、たくさんの応援グッズと、たくさんの人だかり!なんでも人が多すぎて、下のほうで「上には上がれません」とか規制がかかったらしいです。ビックリよね。そんな大声援を受けながら、選手達は急坂をものともせずガシガシと駆けていきます。
なおこのレースでは、古賀志の頂上には山岳ポイントが設けられていて、決まった周回で一番にクリアした選手には周回賞が与えられます。逃げる選手はこの賞も狙っていきます。


先頭きました!この周回は畑中選手が獲った
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逃げから遅れ単独で追いかける小森選手
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メイン集団には愛三レーシングの選手達がいます!色とりどりのジャージが山深い景色の中を颯爽と駆け抜ける様子は、何度見ても美しい光景です。天気が悪いのが残念・・・・


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品川真寛選手
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別府 匠選手
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ナショナルチャンピオン西谷泰治選手
Omae1
photo:Hitoshi Omae


逃げは相変わらず。なんでもメカトラなどがあったみたいです。5人の逃げは減ったりしながらも保たれてます。


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菊池選手は前日のプレゼンテーションで「明日は逃げます!」と宣言してましたけど、有言実行で逃げに乗ってました。そういうのってちょっと興奮するなぁ。全日本選手権でもかなりの距離を逃げてましたね。


菊池誠晃選手(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
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山本雅道選手も逃げてる
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メイン集団です。プロツアーチームがコントロール
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シマノレーシング狩野選手の姿。奥に西谷選手もいる
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ケンケン選手もメイン集団
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鈴木真理選手は集団の一番後ろにいる。虎視眈々。
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盛 一大選手もメイン集団
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別府 匠選手もいます
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これで5周回終了です
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6周回目は再び山岳賞。
ここで飛び出したのが、宇都宮ブリッツェンの廣瀬佳正選手。毎年地元出身選手としてジャパンカップでは逃げを見せていたけれど。今年地元チーム「宇都宮ブリッツェン」として出場したからには、タダでは帰れないでしょう。逃げから飛び出し山岳ポイントを一番で通過です。


山岳賞を獲りにいく廣瀬選手
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メイン集団にはプロツアー選手たち
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清水都貴選手(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
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残り周回も少なくなってきて、メイン集団のコントロールで少しずつ逃げとのタイム差が縮まってきた。例年でいくとレースが大きく動くのは残り3周回とか。また今年も???それとも違う展開が待っているの????
古賀志に集まった観客は、目の前を通過する選手達に熱い声援を送りながら次の展開に期待を膨らませている。


プロツアーチームがタイム差を縮めてきた
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集団から遅れた別府選手も復帰
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古賀志を降りてゴール地点に移動しました。途中で逃げがやってきた。池のあたりです。もうレースは終盤に近づいてきましたが、30秒ほどのタイム差でまだ逃げてます。

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バッソいた!(バッソだよね?笑)
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リクイガスの人(名前わからん・・・・スイマセン)
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レースが動いたのはやはり残り3周辺りから。
田中監督のリポートにもあったように、サクソバンクのフォイクト選手のアタックでメイン集団が活性化!一気に集団は分裂し、最終的に大きく3つに分かれてしまいます。先頭集団には、土井選手(ジャパンナショナルチーム)や新城幸也選手(Bboxブイグテレコム)ら日本人選手も入りましたが、愛三レーシングからは誰も入れなかった・・・・・。


これはバラバラになる前の周回だと思う。
着いた早々展開があってここではこれしか撮れなかった
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西谷選手はイヴァン・バッソらとともに後方集団に取り残されてしまった。
もう、全力で前を追うしかない。
ただ前を見て走り抜けていく西谷選手、西谷選手とともに前を追う品川選手、盛選手、そして今の力を精一杯出し切ろうとひた走る鈴木謙一選手の姿に撮影しながら声援を送らずにはいられなかった。
(残念ながら別府選手は途中でリタイアでした)


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古賀志の上りへと向かう西谷選手
Nishitani
photo:Makoto Ayano


その後先頭は7名に減りますが、ケースデパーニュが3名を残し有利な展開に。遅れた新城幸也選手とジョヴァンニ・ヴィスコンティ選手(ISD)の2人がこの7人を必死に追います。そして追いついたときはオーロラビジョン周辺からはどよめきがあがりました。こういう反応を生で感じると、やっぱり「日本人がジャパンカップで勝つ」ということへの期待って大きいのだなと思ったし、この展開で新城選手が追いつき優勝争いまで持ち込めたなら、やっぱり同じ日本人として応援したと思う。


2人が追いつくもそこからカウンターアタックがかかり、セレンセン選手(サクソバンク)とパブロ・ラストラス選手(ケースデパーニュ)が飛び出し2人で逃げる展開に!この2人が目の前を駆け抜けていったときの会場の興奮度ったらやばかった。
スタートゴールのとこって壁があるんだけど、目の前を通っていくとき皆バンバンたたくんよね。ものすごい歓声とバンバンの音とが響いてた。


あんなに楽しみにしてたジャパンカップが終わっちゃうよー!
目の前のエキサイティングな展開に興奮しながらも、終わってしまうのが嫌だよーって気持ちが入り混じっていました。


セレンセン選手とラストラス選手が最後の古賀志の上りに向かう
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先頭を追う新城選手
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西谷選手も最周回へ・・・
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興奮のレースは、最後の古賀志林道の上りでアタックをかけたセレンセン選手が独走に入り2位に24秒差をつけて単独でゴール、見事優勝を果たしました。


優勝の喜びを表現するセレンセン選手(サクソバンク)
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西谷選手は第3グループで品川選手らアシストと共に先頭を追ったが追いつくことができなかった。悔しさを滲ませながらゴールに帰ってきた。
今回エースを務めた西谷泰治選手のレースリポートが届きました。
ぜひご覧ください。


西谷選手は12位でフィニッシュ
Omae2
photo:Hitoshi Omae


全力でアシストに徹した品川選手も同じ集団でゴール
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盛選手もゴール
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初出場で完走した鈴木謙一選手
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2009年のジャパンカップが終わりました。
私、なんだかんだで4年目の撮影になります。4年前はディスカバリー時代の別府史之選手が参戦したレースだったなぁ。あの時初めてみたジャパンカップは、ただただプロツアー選手の強さに圧倒されて、とても「勝つ」なんて届かない印象だった。
けれど、一昨年、去年と撮影してて、「日本人がこのジャパンカップで勝負する」という意味、勝利に向かって走る姿に、決して勝ちは遠くはないのでは?という風に見方が変わってきました。


逃げる日本人選手は泳がされて、集団をコントロールするプロツアー選手が飲み込んで、自分達のしたいレースをして優勝する。
それがジャパンカップだなんて言われてきたけど・・・・
今年も結果から言えば鈴木真理選手の9位が日本人最高位だったけれど、愛三レーシングもだし、他の日本人選手の走りを見る限り「日本人が勝つ」のは遠くないんじゃないかって思えた。
私は愛三レーシングの写真を撮っていますが、今年はたくさんの日本人選手の走りに心を動かされました。


リポートでも書いてくれたように、ダメかもしれないけれど前だけ見てゴールを目指した西谷選手の走りに、エースをアシストする愛三の選手たちの走りに心を打たれました。勝ちは最高の栄誉だけれど、諦めないで走りぬく姿は大きな感動をくれます。


2009年シーズン最後のレース、ジャパンカップ。
今年もあの場所で、彼らの走りを見ることができて心から良かったと思えました。そんな彼らの戦いが少しでも皆さんに届いていたら幸いです。


ジャパンカップ2009スペシャルウィーク。第四弾は番外編です。
ジャパンカップならではの風景から本編でお届けできなかったあんな写真、こんな写真をどどーんをのせちゃいます。どうぞお楽しみに☆

コメント(1)

【JP2009-SP】レース編

本編のこのレース編で、いっぱいコメント残したいんですけどね…。
(サポーターとしても)ド素人なので、ただただ圧倒されてうまい言葉がみつかりません。
でも
選手の皆さん、頑張りを見せてくれてありがとうございました!
また来年のジャパンカップを今から楽しみにしています☆
ひとつひとつのレースが経験であり糧であり前進ですから。
来季のますますの可能性に繋げてください!

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