DEAR SUPPORTERS

【JP2009-SP】西谷泰治選手リポート

愛三レーシングのエースを務めた西谷泰治選手のレースリポートが届きましたのでご紹介します。レースの詳しい模様はこちらをご覧下さい!


-------------------------------------------------------------------------
2009ジャパンカップ 〔西谷泰治リポート〕


今年の目標の一つとして掲げていた「ジャパンカップ優勝」。
残念ながら今回も叶わなかった。
結果は12位。優勝争いとはほど遠いレース内容だった。


序盤から中盤の動きは例年通りだったが、今年は終盤からの動きが全く読めない状況。レースは残り3周回を切った山の前に海外勢の攻撃が始まり、自分はこの動きに躊躇してしまった。動いた人数が多すぎて前で牽制するのではないかと余計な考えが頭をよぎり動きが鈍った。
絶対的な力を前にすると、最後の一発を残す事が大事になってくるため、冷静な判断が必要になる。しかし今思えばそれがそもそも冷静な判断ではなかったのかもしれない。


残り2周回を切ったところで集団は3つに分かれ、振り落とされた選手が下がってくる。すでに先頭集団が何人いるかわからない状況だが、自分のいた3つ目の集団内にはエースクラスの海外選手がいたためペースを上げて追い始める事も予想していた。想定通り、海外選手にも追う気持ちはあったようで、古賀志林道上りからペースを上げ前を追い始めた。自分もこの動きに同調し先頭を目指したが、その差は詰まるどころか離れるばかり。このとき先頭では目まぐるしくアタックが繰り返されていたようだ。


それまでローテーションしてくれていた選手もあきらめはじめたが、自分は少しの可能性にかけてもう一度追うことにした。最終回に入り先頭集団は遥か前方。この時点で先頭は優勝争いが活発になるので、一番差のつく上りで詰める事は不可能だった。同じ集団にいてくれた品川選手、盛選手も懸命に先頭を引っ張ってくれたが、焦りから連携がうまく噛み合ない。残された選択肢はただゴールまで踏むだけ。見えるはずのない先頭集団を目指し出来る限り踏んだ。


52


そして先頭から2分以上離されゴール。
悔やんでも悔やみきれないがゴール後は力が抜けた。


チームテントに戻ると、盛選手と品川選手が口々に「何もできなくてすいません・・・」とこぼした。その言葉に自分は言葉を返せなかった。それは彼らに何もさせてやれなかった後悔からだと思う。一度の判断ミスからアシスト選手までも焦らせてしまった事はエースとして失格だろう。

「ジャパンカップ優勝」は果てしなく難しいのかもしれないが、決して不可能では無いと思う。来シーズンからも目標の一つとして走りたい。
最後はチームメイトと笑い合えるように。


愛三レーシングチーム
西谷 泰治

コメントする