REPORT

10/10 Tour de Singkarak 2015 Stage8 レポート

ツールドシンカラ2015 (UCI2.2)
10/10 8th Stage
Kantor Buapti Pasaman Barat - Lawang Adventure Park 124km

本日はツールドシンカラ第8ステージが行われた。今大会目玉のステージとも言うべき山頂ゴールが待ち受けるこの日、愛三工業レーシングチームは総合逆転というには非現実的なタイム差ではあったものの、伊藤を軸に中島・平塚をアシストとし強力なイラン勢に勝負を挑むことにした。
レースは地元インドネシアチームが積極的にアタックを打ち、1名の逃げを容認されるものの、ピシュガマン(イラン)が集団コントロールを始め、あまりタイム差は開かせない。1名に対して慎重さを見せる一方、完全勝利を狙う姿勢も崩さないあたりに隙のなさを感じた。1名リードのまま最初の山岳(2級)に突入すると集団から3名が飛び出し先頭の1名と合流。先頭集団は4名となるが、ここでも決してリードを許さない。

4名リードのまま最終の山岳に入ると、ここから集団は一気に崩壊し、最終決戦へと向かう。伊藤をリードし、良い位置まで引き上げた中島と平塚はここで仕事を終え、完走を目指す。伊藤はイラン勢のハイペースに食らいつくが、かなりのオーバーペースに先頭から一時脱落してしまう。しかし、すぐさまペースを取り戻すことに成功し、先頭を追い始める。

これまで見てきたなかでも非常に良いテンポで登りをこなし、前からこぼれ落ちてきた選手をかわしながら順調に歩を進めていた伊藤であったが、残り5kmの先頭ではイラン勢のアタック合戦でペースが上がり始め、じりじりと離されていく。それでも粘り続け、最後まで踏み抜いた伊藤は12位でフィニッシュした。

順位こそ目標には届かなかったが、山岳に強いイラン勢を相手にここまで戦えたことは賞賛に値するとともに今後のアジアツアーで戦って行く上で自信を取り戻すに十分な結果だったと言える。

また、伊藤は昨年の大腿骨骨折から思うようなパフォーマンスを出せず苦しんでいたところであったが、今回の走りで見事な復活を印象づけるものとなった。

明日はいよいよツールドシンカラ最終日となるが、手綱を緩めることなく戦い抜きたい。

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Text : Taiji NISHITANI
Photo : Sonoko TANAKA

大会特設ページ→ Tour de Singkarak 2015|ツール・ド・シンカラ

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