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ランカウイ2011第8ステージ:チームの裏側現地リポート

ここ「ディアサポーターズ」では、監督による日々のレースリポートとは違った目線でチームの様子をご紹介していきます。


今日の第8ステージは朝から雨が降り続き、落車などの心配も多いステージになりました。
日曜日ということで今日もパソコンの前で一緒に応援してくださったというファンの方も多かったのではないかと思います。レースはゴールスプリントになることが多いのですが、ゴールの少し前から放送してくれるし、大詰めの展開(タイム差や逃げている選手の状況など)も情報として入ってくるので緊張感と興奮も高まりますね。
今日はラスト300メートルで左に曲がって、直線をゆるやかに下ってゴールというレイアウトでしたが、このラストに入るところから映してくれていたので直線に向かう様子がよく分かりました。ここで愛三のブルージャージが先頭付近に何名か確認できたので、ますます・・・!


明日からはまた平日、ライブ映像もなかなか見られないとは思いますが引き続き愛三レーシングの応援よろしくお願いします!なお今日のステージで盛選手が体調不良のためリタイアとなりました。明日は4名での出走となりますが勝ちにこだわり挑みます。逃げ切りも予想されるステージ、そして残り2日、頑張ってほしいです。
それでは今日も現地のNanaさんから届いた「ディアサポーターズ」をお届けします。


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ツール・ド・ランカウイ2011 第8ステージ
text.photo:Nana WATARAI (Aisan Racing Team)


ツール・ド・ランカウイ第8ステージが終了しました。今日は朝からほぼずーっと雨。マレーシアでこんな天気は珍しいのではないでしょうか?我々ももう何度もマレーシアのレースには来ていますが、スコールが降ったことはあってもこんなに一日中雨に降られていたのは初めてです。去年のツアーオブハイナンの時のような強い雨が降るステージでした。ホテルからスタート地点までは約40km。いつものように車で向かいました。ホテルを出る時から雨でスタート地点についても一向にやむ気配はありませんでした。


スタート地点に向かう途中も雨・・・
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スタート地点では普段は選手やスタッフが行きかってにぎやかなのですが、今日はどのチームもまずはスタッフがバタバタと場所の確保をし、選手はしばらくは車の中で待機していました。Aisanはテントで準備をし選手が車から出てくるのを待ちました。すでにスタッフはほとんどびしょぬれ。雨対策はしていますがそれでもやっぱりぬれました・・・。


テントを準備してスタンバイ
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雨の中準備するスタッフたち
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今日は人もまばらです・・・
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準備中
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みなさん雨宿りです
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そんな中現地のトランガヌチームのメカは最初バスタオルを頭にまいてまるでお風呂上がりのようだったのですが、それでも濡れるとわかったらしく今度はビニール袋をかぶっていました。


一見民族衣装っぽいです?
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取材中のシクロイマージュさんもすっかり雨仕様。


その可愛い傘はどこで入手されたのでしょうか・・・?
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レースは予定通り11:00にスタートしましたが、こちらの車には暖房がついていないのでガラスの曇りを取るには冷房を入れるしかなく、危うくスタッフが風邪をひくのではと心配になりました。


スタートしました
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最初のKOMを過ぎ、スタートして1時間を過ぎたころ一度雨が小降りになりましたが、太陽は拝めずしばらくするとまた雨が降ってきました。チームカーの隊列も各チーム2台ずつプラスコミッセール(審判)の車、メディカルの車など、全部で60台近くが走っています。またオートバイも相当の数が一緒に走っているため、ラジオツールからは今日は細心の注意を払って運転するようにというアナウンスが何度も入っていました。


慎重に運転をする別府監督
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66キロ過ぎ 補給を受け取る真平選手
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状況把握と補給のためチームカーに下がる綾部選手 120キロ地点
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車ですら視界が悪いこんな天気の中レースをしている選手はどんな状況なのか?
明日への展望も含めて西谷選手に話を聞きました


雨の日のレースはまず路面がスリッピーになるし、ホイールのブレーキも効きにくくなり視界も遮られます。例えばアタックがかかっても一体誰が行ったのかわからないこともあります。今日のフィニッシュでも、僕もブレーキがききにくくて怖い思いをして突っ込めなかったんですよね。晴れていれば行けたかなとは思うんですが。そこで行けてる人たちはおかしい(!?)んじゃないかとすら思いますよ(笑)。視界が遮られるというのは、サングラスをかけていても本当にひどい雨の時は雨が入ってきてしまって一瞬視界がなくなったりもするんです。


(西谷選手もパンクに見舞われてしまいましたが雨の日はパンクが多いというのは定説?)
雨の日は石が砂利と一緒に流れてきて浮いてくるんですよね。とがったほうが上に向いちゃうんです。パンクして下がるのは損なのでみんな、道を選んで当然パンクをしない走り方もしますね。ただそれでも穴に落ちる時もあるし、何かを踏んでしまうこともあります。Aisanは選手の走り方もあるとは思いますが、Continentalの耐パンク性が素晴らしいものがあるので、他のチームと比べても断然パンクが少ないんだと思いますよ。本当に助けられています。


パンクから集団に戻る西谷選手
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(雨が降って有利なことはある?)
逃げが決まることもありますよ。集団が引いちゃうこともあります。雨に打たれるとどうしても疲労の蓄積が早いのでそこをついて先に行ったり、疲れてきたところをついていったりとか、作戦の幅が広がります。雨を味方につけられるか、その逆かに分かれるでしょうね。レース中出されるボード(逃げのメンバー・タイム差などが表示される)が見にくいこともあります。今日みたいに1人ならともかく、もっと沢山の情報になったら見ていられないこともあります。それより路面状況を判断することに集中しなければならない場合もありますから。
今日も川みたいになってるところがあって、そういう場所ではその水の下の路面の状況が分からない。そこに穴が開いていたり、石があるかもしれない。横に流れていたら車輪をすくわれてしまうかもしれないんです。こわいと言ったらこわいですね。


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集団もそういうところを通過するときはスピードは緩めて進みます。集団内はどうしても雨の日はナーバスになりますよ。ただもう今はレースも終盤で総合もほぼ決まっているので無茶をするというよりは、こんなところまで来て落車をしたら何にもならないというのは皆も分かっているので、大きな落車になるような走り方は皆しないですね。ほとんどステージ狙いの流れなので。そんな中、今日も自分としては良い番手で入っていたんですが、最後の左カーブでうまく行けず、引いてしまったこともあり良い結果には結びつかなかった。
明日は雨が降っても雨を味方につけられるように頑張っていきます!
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明日は第9ステージ。
ツールドランカウイも残すところあと2ステージとなりました。
今年は雨が多いのですが現地の方も「こんなの普通じゃないよ」と言っています。明日は雨でも雨を味方につけられるのか。雨でも傘をさしての地元の方の応援は選手だけでなく我々スタッフにも力になります!できれば太陽のもと美しいマレーシアの自然の中を走りたいところもありますが、どんな天気でも、疲れはあっても、元気に頑張る選手の皆をスタッフも元気にサポートしていきます。日本からももう一息、さらなる応援をよろしくお願いします!日本も寒そうですので皆さんも体調を崩されませんように。

コメント(1)

ゲンティンの濃霧、今回は雨、後半戦は自然相手の試練も加わり厳しいですが、ARTの力量の見せ所でもあるよ。ガンバレー!!!VENGA,VENGA,VENGA,VENGAAAA!!ART

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