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ツール・ド・シンカラ2010 歴史に、人に、思いに触れてvol.2

インドネシア スマトラ島の西側、南国の地で行なわれているステージレース「ツール・ド・シンカラ」。
プロである限り成績を出すことが第一だし、それを目指してインドネシアにやってきました。
その一方で、その国の人々と触れあい文化や歴史に馴染み知ろうとすることも、人が走り人が作り出すレースにとって欠かせない大切な時間と経験なのだと思います。

お互いが影響しあい、より大きく逞しく成長していく。
2006年から続けてきたアジアツアーへの挑戦は、目に見えない大切な財産を築いていっているように感じます。


~菜々さんのメールから~
photo:Nana WATARAI (Aisan Racing Team)


第4ステージが終わり、Sawahlunto(サワルント)という街に滞在しています。
第4ステージはイスラム教の礼拝のため早く終わり昼食後はゆっくりした時間だったのですが、地元主催者が観光ツアーを用意してくれていました。
予定は2時間半とのことでしたが休息も選手には大切な時間なので、今回は選手3人と私で短い時間ではありますがSawahluntoの街を市役所の方などに案内してもらいました。


まずはオランダ統治時代からの炭鉱の跡へ
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インドネシアはオランダに300年間統治されていました。外国に支配されるという感覚はなかなかピンと来ないと思いますが、彼らにとってそれは紛れもない歴史です。「歴史があっての今」というものをインドネシアの人はしっかりと受け止めている。インドネシアについて勉強し始めたころにそう感じたことを思い出しました。

炭鉱は地下迷路のようで、映画やアニメの世界のようでした。
20世紀初めまで使われていたそうで、いったん閉鎖したものを3年ほど前から観光地にしようということで工夫して解放しているようです。炭鉱ではテレビの取材もありました。

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次に行ったのは博物館。
ここは炭鉱で働く人やその家族の台所だったところで、当時使われていた大きなフライパンや釜が展示されていました。石炭を燃やして蒸気を出し、その蒸気で料理をしていたそうです。


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普段のレーススケジュールではなかなかその街を歩いたり知ったりすることは難しいのですが、今日のような機会は本当に貴重でした。博物館の後は街が一望できる場所に連れて行っていただきました。


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案内してくれたサワルントの皆さんとともに
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明日はこのSawahluntoからスタート地点まで蒸気機関車に乗って移動します。その光景は皆さんの目にどんな風に映るでしょうか?
明日の第5ステージはシンカラ湖をぐるっと3/4周します。
細い道に沢山の人々が集まってくれているでしょう。恐らく補給を渡すのすら難しい区間もかなりあると思われます。
明日も現地の人から元気をもらって、その何倍もの勇気・感動・喜びなどをお返しできたらいいなと思います。(渡会菜々)

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