REPORT

5/23-5/26 NTN presents 2019 ツアー・オブ・ジャパン 第5ステージ〜第8ステージ レポート

第5ステージ 南信州
123.6km

第5ステージの南信州から、ツアーオブジャパンの山岳三連戦が始まります。その最初ステージの南信州は、いつも30人ほどの先頭集団でフィニッシュする難コースです。愛三としては、モニエを総合狙いの選手たちとフィニッシュさせることと、日本人選手はどこまで自分が走れるかをチャレンジするステージとして設定しました。スタートして少人数の逃げが決まり、リーダーチームがコントロールすると、比較的緩めにレースが進みました。メイン集団では淡々と走ることができたため、あまり多くの選手が脱落することはありませんでした。

後半になるとメイン集団はペースを上げて逃げを吸収。その頃にはメイン集団は総合系の選手たちに絞られていました。愛三では、モニエと岡本が残っていましたが、ラスト1周で遅れてしまい、メイン集団で勝負することは叶いませんでした。しかし例年以上にメイン集団に残れたため、岡本の成長が感じられて、今後のレースへの収穫となりました。上れるスプリンターとしての進化に期待ができます。

Tour of Japan 2019 Stage5 Result.pdf

第6ステージ 富士山
36.0km

第6ステージの富士山は今年もレイアウトが変わり、小山町須走商店街から富士スピードウェイまでパレード走行をして、富士スピードウェイ前をスタート。外周路を2周回って、富士あざみラインを5合目まで上るステージです。チームの作戦はモニエは個人総合上位を目指し、渡邊・岡本・草場・大前は翌日の伊豆・翌々日の東京を目指して温存して走ることを目標にしました。

レースがスタートして、前年チャンピオンのキナンサイクリングチームがペースを作り、早い展開で進みました。あざみラインに入ると多くの選手がメイン集団から遅れ、自分たちのペースで5合目を目指しました。調子の良さを感じていたモニエは終始先頭付近でレースをして、残り4kmくらいから自分のペースに切り替えて、ステージ13位でフィニッシュしました。この結果により個人総合成績を15位に上げて、UCIポイント獲得圏内に入りました。翌日の伊豆も激しい展開が予想されるため、我慢の走りが求められます。

Tour of Japan 2019 Stage6 Result.pdf

第7ステージ 伊豆
122km

第7ステージの伊豆では、毎年個人総合の逆転狙いなどのアタックがあり、序盤から荒れる展開が続きます。今年も例外ではなく、スタートから個人総合争いをする選手たちの攻防戦が繰り返されました。その争いのとばっちりを受けて、多くの選手たちが序盤からグルペットとして走ることを決めていました。愛三ではモニエのみがメイン集団に残り、孤軍奮闘して、最後は遅れてしまいましたが第3集団の先頭でフィニッシュしました。先頭集団からも個人総合争いの多くの選手が脱落していたため、この結果からモニエの個人総合12位に上がりました。渡邊・岡本・草場・大前も 無事に完走して最終ステージ東京まで駒を進めることができました。

Tour of Japan 2019 Stage7 Result.pdf

第8ステージ 東京
112km

最終ステージ東京は、例年日比谷公園をスタートしているのですが、今年はアメリカ大統領の来日の関係で、大井埠頭の周回のみのレースになりました。そして駐車場の関係からフィニッシュ地点が手前になったことで、スプリントフィニッシュに影響を与えることが予想されていました。チームの作戦は、岡本のスプリントでステージ優勝を狙うこと。美濃ステージでの草場との連携に手応えを感じていたため、期待が持てました。

スタートして序盤に4名の逃げが決まり、集団はリーダーチームがコントロール。4名とのタイム差は3分弱で推移していましたが、スプリンターチームのアシストが牽引を始めると一気に差がつまり、残り2周で逃げを吸収。最後は思惑通りスプリントになりました。岡本は他の競合スプリンターが集まる位置で準備をしていましたが、宇都宮ブリッツェンとブリヂストンサイクリングのトレインが組織的に一気にペースを上げて、スプリントに入るタイミングがずれてしまい、出遅れてしまった岡本は20番手くらいから猛追して、ステージ9位に入りました。最後の伸びは他のどの選手よりも伸びていたので、この経験を生かして次のスプリントではよりよい形でスプリントができるように改善していきたいです。

Tour of Japan 2019 Stage8 Result.pdf

8ステージの長いステージレースが終わり、ステージでは岡本の9位が最高位、個人総合ではモニエが12位に入りUCIポイントを10ポイント獲得しました。まだ若いチームなので、うまくいかないことも多いですが、自分たちで考えて、自分たちで結果を出していくことで、チームの基盤を固めて、より高いステージへ行くためのステップにしてもらいたいです。

次回のレースは5月30日(木)から6月2日(日)まで行われるツール・ド・熊野です。

Text :Takumi Beppu

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