REPORT

6/25 第86回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース Men Elite レポート

6/25
第86回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース
Men Elite
210km (14km*15Laps)

今年も自転車ロードレースシーズン前半の山場として、全日本自転車競技選手権大会が行われました。国内外から有力な選手たちが集まり、全日本チャンピオンを目指して競い合いました。愛三工業レーシングチームからは全選手がエントリー。今シーズンコンスタントに上位入賞を繰り返している早川朋宏をエースにレースに臨みました。

1周目の下り区間で大きな落車が発生し、早川も他の選手の自転車が身体にぶつかり足止めを受けましたが、同じく間一髪で落車を逃れた黒枝士揮が早川をサポートして、集団復帰を果たしました。愛三の選手たちは全て無事に避けることができましたが、この大きな落車で多くの有力選手がそのままDNFになりました。

レースはその後、速いペースのまま進み、耐えられなくなった選手が次々と遅れていきました。レースが動いたのは中盤4名の選手が抜け出したところで、後続が2分差になったところで一気にペースが上がり、先頭集団は一気に20名程度に。早川は先頭グループに残り、次のアタックに備えました。先頭はアタックとそこから遅れる選手とバラバラになっていき、残り2周で5名になった先頭グループから優勝した畑中選手がアタック。その後に独走を決めます。メイン集団は勢いを失い、だんだんとペースが落ちていきます。先頭から1分30秒になると、早川のいた第3グループ、そして第4グループも追い上げて第2グループに追いつき、メイン集団は10名ほどになりました。先頭1名はそのまま逃げ切り、後続はスプリントフィニッシュになりました。今シーズン同じような状況の上りスプリントが多かったのもあり、早川は絶妙なタイミングでスプリントを開始してグループの5番目の6位でフィニッシュしました。この結果10位まで与えられるUCIポイントを20ポイント獲得しました。

コースの特性から消耗戦になった今回の全日本選手権。自脚のある強い選手しか残れない厳しいレースになりました。途中でアタックをした選手はほとんど遅れてしまったところを見ると、自分の力を出し切らない我慢の走りが必要だったようです。逆を言えば、このレベルの力をつければ、より高いレベルで戦うことができるということです。今回の結果を踏まえて、今後の選手強化の上でも参考にしたいと思えるレースでした。エースの早川自身も今までで最上位の6位でフィニッシュ出来たことは、本人は悔しいと思っていますが、次に繋がる良いレースでした。優勝した畑中選手が32歳。最近の全日本選手権は30歳前後の選手が優勝することが続いています。そのくらいの実力と経験が兼ね備わないと、現在の日本のロードレースの環境では全日本選手権で優勝することは難しいということなのかなと感じました。

前半戦、現地に来られた方、また来られなかった方も熱い応援ありがとうございました。一つの大きな区切りがつきましたが、レースはまだまだ続きます。次回のレースは7月1日と7月2日に広島県で行われるJBCF Jプロツアー 西日本ロードクラシックになります。

引き続き応援よろしくお願いします。

Text : Takumi BEPPU
Photo : Sonoko TANAKA

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17 National Championship RR ME Result.pdf

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