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9/3 ツール・ド・北海道2016 第4ステージ レポート

9/3 Tour de Hokkaido 2016 Stage4

本日はツールド北海道2016の最終日となる第4ステージが行われた。今大会最長距離の220kmで争われるコースプロフィールは前半と後半にKOMが設けられており、昨日と同様にタフな展開が予想された。愛三工業レーシングチームは中根の個人総合逆転をかけ、後半に設けられたKOMで勝負することを目指した。

レースは序盤から主導権をとりたいチーム、ステージを狙いたいチームの動きが活発で、前半のKOMでは集団が分裂し始める。この動きで愛三からは原田が大きく遅れてしまい、下り区間で追走を計ったものの集団復帰は叶わず、手痛いタイムアウトとなってしまった。

平坦区間にさしかかり、メイン集団からは5名の選手が飛び出しを計る。実力者揃いでエースケープを決めた5名はあっという間にタイム差を広げていく。集団は一旦落ち着くものの、5名の中にはリーダーと1分差の選手が含まれており、油断できない状況であること、集団が落ち着いたとはいえ、離れ方が異常に早いということもあり早々に集団コントロールの必要があると判断し、愛三からは小森に集団コントロールに加わるよう指示。

エスケープのメンバーからも早めに対処が必要と考えていたが、リーダーチームと上位チームの連携がうまくとれず、宇都宮1名と小森の2名でしばらく集団牽引を続けるがタイム差はゴールまで120kmほどを残した状態で最大12分弱まで広がり、絶望的な状況となる。ここでようやくリーダーチームと上位チームとの連携をとることができ、本格的に追走が開始される。

最後のKOM後は高速の下り区間を経てゴールとなるため、タイム差を残してのKOM通過は避けたいところ。コントロールを続けていた小森も懸命に追走し、順調にタイム差を詰めて行く。5分差まで縮めてきたころ、先行グループも再度踏み直しを計りはじめ、ここからのタイム差が思うように縮まらない。

KOMの麓までには先行グループから3分30秒差まで詰めたが、ほぼ回収不可能な状況となる。メイン集団内では総合上位者の攻防が始まり、ハイペースで山岳を駆け上がっていく。集団内で控えていた中根、伊藤、早川もこの動きに対応していくが、早川がたまらず遅れてしまう。伊藤も懸命に中根のアシストを続けるが、不運のパンクに見舞われ、チームとして苦しい戦いを強いられた。

メイン集団は20名強にまで絞られ、最後まで先行集団を追うがあと少しの所で逃げ切りを許してしまった。中根、伊藤はこのメイン集団でフィニッシュ。早川までゴールにたどりついたものの、集団牽引をやりきった小森はリタイアとなった。

一時、中根の個人総合順位を落としてしまったかに見えたが、最後の追い上げが功を奏し、僅か1秒差で順位キープをすることができた。

今大会の総合成績で表彰台に上がることは叶わなかったが、6月の全日本選手権以降チームとしてのまとまり・選手個人の意識変化を感じられ、一歩一歩ではあるがチームとして着実に前へ進み始めたように思う。結果以上に得るものが多く、非常に意義のあるレースができたことは関係各位のご尽力によるところが大きく感謝が尽きない。

今シーズンも残り少なくなってきたが、残されたレースも勝利を目指して精進していきたい。

Tour de Hokkaido 2016 Stage4 Result.pdf

Text : Taiji NISHITANI

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