INTERVIEW

3/1 ツール・ド・ランカウイ直前選手インタビュー その1

ツール・ド・ランカウイまであと8日になりました。ここでツール・ド・ランカウイに出場する選手たちに、レースへの意気込みや今年の目標などについてインタビューを行いました。第一回目の今回は、愛三工業レーシングチーム所属5年目、昨年チームで一番UCIポイントを獲得した中島康晴選手と、チーム所属2年目ツールドランカウイ初出場の小森亮平選手の二人に話を伺いました。

【中島 康晴】
Q:愛三に加入してから・・・

中島:2011年からなので、もう5シーズン目になりました。あっという間ですね。しかも先輩2人が引退して、年齢も上から2番目になりました。笑

Q:まずは今回のツールドランカウイにかける思いを教えてください。

中島:愛三に入ってから2度目、自身3度目のツールドランカウイとなります。今年は、先日のアジア選手権に日本代表として走る機会を得て、まずはそれに向けて体を作ってきました。選手権前のタイでもかなり良い練習ができた状態でレースを走ることができました。そしていい流れのママこうしてランカウイ入りすることができています。例年だと、このツールドランカウイが初戦なのですが、その前にレースを走れていることでいつも以上に落ち着いてレースに臨めると思っています。コンディションも悪くないので、今はとても楽しみです。
今年のチームはスプリンター福田真平を中心とした綾部さん・小森の平坦班、そして山の早川・中根の山班に分かれています。いずれも強力なメンバーの両班をしっかり助けるというのが自分に課せられた仕事だと思っています。また逃げができる展開もあると思うのでそこには確実に乗って、チャンスがあればいつでもものにするつもりでいきたいと思っています。また、今回日本に残っている伊藤選手、平塚選手もとても強い選手たちなので、彼らの力も借りて、彼らの分までしっかり走り切りたいと思っています。

Q:先輩2人が引退した中での、今年のチームの中での役割、また自身の目標を教えてください。

中島:自分は色々なことが任せてもらえる立場にあると思うので、しっかりとみんなを助けてチームの勝利に貢献できるような走りをしたいと思っています。レースでチャンスがあるようなレース、例えば、平坦系のアップダウンのあるアタック合戦が続くようなレースでは、確実に優勝を狙っていきたいですね。去年はお陰様でUCIポイントを約60ポイントとることができました。今年の目標は、ズバリ100ポイントです! とれるところでしっかりと取って100ポイント目指して頑張っていきます。
それと全日本選手権です・・・。本気で狙いたいですね。本気で全日本を取りに行かせてもらえる機会もそう何度も来ることではないと思うので、それに向けてしっかり準備をしていきたいなと思っています。

Q:UCIポイント100点と全日本この二つを大きな目標に掲げるということですね。UCIポイントを量産するには、去年のタイの総合優勝に続き、今年も総合優勝も視野に入れているということですよね。

中島:そうですね。少なくとも2レースで総合に絡めるような走りをしたいと思っています。自分はまだ上りがそこまで得意ではないのですが、上りをしっかりこなしてその上でアタック合戦をしていけば自ずと成績はついてくるのではないかなと思っています。アジア選手権での感覚も悪くなかったですし、アジアではすでにある程度名前も知れてきて(笑)、やりやすい部分も増えてきたんです。なので、それをうまく使って結果に結び付けていきたいですね。
強いチームメイトが沢山いるので、その仲間と協力をして皆さんの応援に後押ししてもらって、今年沢山の笑顔になれるように頑張ります!今年も応援よろしくお願いします!

ありがとうございます。テレマカシー!(マレー語のありがとう)

【小森 亮平】
Q:なんと初マレーシアの小森選手です。マレーシアの印象はいかがですか。

小森:いやぁ、やっぱり暑いですね 笑。暑さ対策がやっぱり一番重要になってくるなぁと感じています。それと他の東南アジアの国に比べて道路状況が思っていたより良いなという印象です。

Q:初マレーシアの小森選手は、もちろんこのツールドランカウイも初参戦。このレースにはどんなイメージを持っていますか。

小森:アジアツアーの中のレースではあるのですが、アジア最高峰のHC(オークラス)ということで、プロチームも沢山参加してレベルの高いレースだと思っています。
今回、平坦基調のコースが多く、スプリントになるのではないかと予想もしているのですが、そうはいってもシーズン序盤のレースということもあり、去年の結果を見ても、逃げ切りが決まるステージもあったんですね。なのでスプリントだけに的を絞るというよりは、臨機応変な対応も求められると思うので、どんな状況でも対応できるのように自分自身としてもしっかり準備をしていきたいと思っています。

Q:今の気持ちは、やってやるぞという気持ち、ワクワクドキドキ、正直ちょっとビビってますのどれでしょうか。

小森:うーん・・・ ワクワクドキドキが半分です。それとやったるでーが4割5分。残りの5%がビビりです。笑
今年の初戦なので、まだ走ってみないとどうかわからないというところではあるのですが、だからこそ、気候も違うこのような国でのレースに向けて、直前合宿を現地でできるような環境を作ってくれたチームとスタッフの皆さんにとても感謝しています。いきなり初戦で日本が寒い中、数日前に現地入りしてレースを走って結果が出せるような甘い状況ではないと思うので、このように恵まれた環境で準備をさせてもらえるのは恵まれているし、ありがたいですね。だからこそしっかり走り切りたいですね。

Q:今年で愛三2年目となりますが、1年経って改めてこのチームにはどのような印象を持っていますか。

小森:実は加入する前には、愛三の皆さんと同じレースを走った経験がほとんどなかったんです。だから、どんなチームなのかというのはイメージすらなくて、実態も全く知らないチームという印象しかなかったんです。いざその中に入ってみると、どういうのかな・・・すごく統率がとれているチームなんですね。チーム内でのコミュニケーションがすごくうまくとれていて、それは普段の生活の中からも培われていると感じましたし、またそれがレースの成績にもすごく結びついていて、活かされているなという印象でした。その中に入って窮屈だとか違和感のようなものは全く感じてこなかったので、自分にもあっているんだと思います。他のチームで例えば、レースの時だけ集まって、さぁ走ってくださいというところもあると思うのですが、自分たちにはそういうチームとは違った強味があるというのをすごく感じます。また、アジアツアーのレースに参戦した時に、他のチームからすごく認めてもらっているのを感じてきましたね。それと現地の主催者や、応援してくれる皆さんが、このAisan Racing Teamを応援してくれているというのもすごくわかりました。チームが「アジアに溶け込んでいる」というのをものすごく感じたし、またそのこともレースにすごく活かせているなぁと感じてきましたね。

Q:そんな統率力のあるチームから偉大な先輩が2人引退してしまいましたが、そのことでこの統率力はどう変化していますか。

小森:正直あの偉大な先輩2人の穴はそんなに簡単には埋められないですよね。自分たちももっともっと努力をしていかないといけないですね。でも、引退されてしまったことはもう事実として受け止めないといけないので、自分たちで何とかしていかないといけないですね。実際今年の1月からは、2人がいなくて残念だとかそのことへの喪失感といったマイナスなイメージよりは、いないからこそ、僕たちがもっと頑張らなければいけないという前向きな、プラスな気持ちにみんなつながっていっていると思います。

Q:それでは、小森選手の今年の大きな目標を教えてください。

小森:まずはアシストとして、チームのためにしっかりと働くということ、自分が任された仕事は100%こなすというのが一番大切です。とはいえ・・・やっぱり自分の成績もしっかり残したいです。まずはどのレースでも良いので、UCIレースで1勝したいです。勝ちたいです。勝たないと始まらない気がするんです。勝ったら何か開けてくるんじゃないかなとも思っているんです。だから、皆さん、小森亮平の一勝、是非待っていてください。今年も沢山の応援よろしくお願いします!!!

Text : Nana WATARAI
Photo : AISAN Racing Team

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