REPORT

5/13 ジュラジャマレーシア2012 第6ステージ リポート

Jelajah Malaysia

Stage6
Ipoh - Dataran Merdeka(KL)
199.5km

ジュラジャマレーシア第6ステージ。最終日はIpohからKuala LumpurにあるDataran Merdekaまで走る199.5km。愛三レーシングは中島康晴の総合の逆転をかけて、総合上位の選手たちにどうタイム差をつけるかがポイントになりました。総合1位とのタイム差は23秒で、2位とは2秒。この少ないタイム差をひっくり返すのが非常に難しい。

レースはスタートして連日と同じようにアタックの繰り返される。愛三レーシングはリーダーチームの牙城を崩すためにアタックを繰り返す。理想はリーダーチームが終えなくなったところで、中島が先行するグループに入り、後続が終えなくなる展開。

しかしリーダーチームが対応できなくなってきたころに盛一大と中島がアタックをしたその直後、総合2位の選手(リーダーから21秒遅れ)と5位の選手(リーダーから52秒遅れ)、トレンガヌの福島選手(リーダーから3分遅れ)に中島の後ろからアタックされてしまい、7名の先行グループが形成されてしまう。これは逆転を狙うチームにとって最悪の展開。しかしその後その先行グループを捕らえる動きにならず、その7名は容認される。本来なら中島が乗らなければいけない逆転の逃げを引くことになってしまった。

チームからは木守望がそのアタックに対応して先行グループに入っていたので、とりあえず先頭交代を拒否し、ボーナスタイムをとられないようにスプリントポイントをとりにいく。そして後続がどうにも追いつかない時は区間優勝を視野にいれた動きだ。

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7名は3分程の差を保ったまま逃げ続ける。自分としては山岳ポイントの手前で捕まえて、逆転のアタックに望みをかけたかったが、他にそういう動きになるチームもないし、愛三が率先してしたところで、最後に中島を1人にしてしまっては取り返しのつかないことになる可能性もある。リーダーチームが先頭を捕まえるタイミングで同じ動きをするようにする。

木守はスプリントポイント1回目は4位通過だったが、2回目は2位通過をして総合2位のポイント獲得を防ぐ。本来だったらあまりよいとは言えない動きだが、状況が状況だけに仕方がない。そしてリーダーチームもあまり積極的にタイムをつめることなく引いている。自分は3分では開きすぎだと感じていたので、もっとタイム差をつめておきたかったが、愛三だけがそれをしてもただ頼られるだけなので、そういう動きもできない。そうしていると残り距離もどんどんを減っていき、リーダーチームだけでは先頭に追いつかない可能性もでてきた。そこで愛三もローテーションに加わってタイム差を詰めていく。

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いつも通りに3つ目のスプリントポイントを通過してから集団は先頭に追いつくためにペースアップ。しかしタイム差が思うようにつまらない。そしてゴールまで17km地点にある山岳ポイントで先行グループでアタックがかかり、先頭は総合2位の選手と福島選手の2名。タイム差は1分。後続は全開のローテーションで引くも差は少しづつしかつまらない。そしてゴール前で総合2位の選手は捕らえるも、福島選手には3秒差で逃げ切られてしまった。そして後続集団はトレンガヌチームがスプリントを制した。愛三はすべての選手を集団の牽引で使い切り、中島がラスト3kmでニュージーランドの選手とアタックするも決まらず、中島は19位でゴールした。そして総合3位は守った。

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最終日の展開は結果的に総合を守ることはできたが、それ以上のことにチーム力を使ってしまったのが悔やまれる。逆転のために力を使えればプラスになるが、今回はマイナスをゼロに戻すだけで終わってしまった。しかしながら中島は初めての総合争いを経験して、自信をつけてさらに強くなることが期待できるし、チームの動きも若手がレースを覚えてきていることでかなりよくなってきている。これからもレースは続くので、常に進化しているチームが期待でき、今後のレースも楽しみだ。

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次回のレースは5月20日から27日まで日本各地で行われるツアーオブジャパン(UCI 2.2)です。アジアを代表するチームとして、しっかりと実力をアピールしながらUCIポイントを獲得してランキング1位に返り咲けるように頑張ります。

応援よろしくお願いします。

Text: Takumi Beppu
Photo: mokhriz aziz cycling asia

ジュラジャマレーシア
第6ステージ 結果
1. Shinichi Fukushima (TSG) 4:21:31
...
19. Yasuharu Nakajima +3
53. Shimpei Fukuda +3
63. Kazuhiro Mori +2:15
81. Nozomu Kimori +6:00
84. Kenichi Suzuki +11:58
DNF Takeaki Ayabe

個人総合成績
1. Yusup Abrekov (UST) 25:04:20
2. Jai Crawford (RTS) 25:04:38
3. Yasuharu Nakajima 25:04:43
...
18. Kazuhiro Mori +5:47
30. Shimpei Fukuda +17:31
57. Kenichi Suzuki +28:48
76. Nozomu Kimori +36:51
DNF Takeaki Ayabe

アジア個人総合
2. Yasuharu Nakajima

ポイント賞
1. Adiq H. M. Othman 89P
...
3. Kazuhiro Mori 38P

チーム総合
1. Putra Perjuangan 75:17:14
...
4. Aisan racing Team +12:38

Start 86/Finish 84

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