REPORT

ツールドシンカラ2011 stage7 最終日は綾部が2ステージ区間上位で総合7位へ

6月6日から開催されてきた「ツール・ド・シンカラ2011(UCI2.2)」は本日最終日を迎えました。最終日第7ステージも昨日の第6ステージと同様に午前と午後に2ステージが行なわれました。

第7ステージAは午前8時スタート、Padang PanjangからDanau Kembarまでの107.5kmで上り基調のステージ。第7ステージBは午後1時スタート、Danau KembarからDanau Singkarakまでの70.8kmで下り基調のステージです。
総合アップの最後のチャンスになった最終日、綾部勇成選手が午前の7Aで区間5位、午後の7B で区間4位となり最終成績を総合7位にあげUCIポイントを獲得しました。また最終ステージで愛三レーシングは団体1位となり表彰台にあがりました。

今回のツールドシンカラでは第4ステージで中島康晴選手が逃げ切り優勝を果たしました。その後の3日間は優勝こそなかったものの、綾部選手をチームメイトがしっかりサポートしステージ上位を連発。目標には届かなかったものの日々戦う中で強いチームワークを築くことができたようです。
ツールドシンカラ開催中は連日たくさんの応援を本当にありがとうございました。今回はFacebookの愛三レーシングページで現地からNanaさんが写真などをアップしてくれていました。そしてこのサイトではカメラマン田中苑子さんの写真でチームの戦いをお伝えしました。楽しんでいただけたでしょうか?


本日全日本選手権タイムトライアルが行なわれ、ツールドシンカラも終わり、前半戦残すところは6月26日の全日本選手権ロードレースのみとなりました。アジアツアーで培ってきたチーム力、そして各選手の力を発揮し日本一奪還を狙います。


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ツールドシンカラ2011 第7ステージリポート(最終日)
text:Takumi BEPPU(Team Manager) photo:Sonoko TANAKA


<第7ステージA>

第7ステージも第6ステージと同様、午前午後でA・Bと分かれている2部構成でした。午前中の7AはPadang PanjangからDanau Kembar(Danauはインドネシア語で湖の意)までの109.3kmのステージでした。今大会一番標高が高いところまで上るこのステージは、標高764mのPadang Panjangから標高390mのシンカラ湖まで20km下り、そこから湖畔を25kmくらい走って65km地点から95km地点まで30kmかけて標高1700mまで上るとてもタフなステージでした。上りの手前の55.9km地点にスプリントポイント、そして上りの1つ目の頂上にKOM1、二つ目の頂上にKOM2が設定されていました。

愛三レーシングの作戦は、前回の上りゴールのステージと同様、タイム差がついてしまっている選手はできるだけ逃げてアザド大学チームにプレッシャーをかけつつ、逃げで上りをこなしてできるだけ先頭集団に加わること。そして総合成績のかかっている綾部選手はアザド大学の選手と一緒に上り、タイム差をつけられないようにしつつ他のメンバーが遅れることで総合順位を上げることを目標に走りました。


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レースはスタートしてもアタックがあまりかからず、前の上りゴールの時と同じように集団がこれから来る山岳コースにビビっている状況。そんな中鈴木選手がもう1人の選手と一緒に集団を抜け出す。鈴木選手は一時集団に1分半の差をつける走りをし55.9km地点のスプリントポイントを2位で通過。そしてそのままの差で上りに突入。しかし上りを3km行ったところで鈴木選手たちは吸収される。


集団から抜け出し逃げに乗る鈴木選手
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アザド大学チームがペースをコントロールする集団は徐々に人数を減らしていき、その後アザド大学の3名と香港のChoi ki ho選手が抜け出して4名のグループを形成。綾部選手はその後ろの10人くらいの集団で先頭に出て追走する。その他の愛三の選手達は後方の集団で上る。
1つ目のKOMの前に綾部選手より総合が上のインドネシアの選手が遅れていたが、KOMの前に綾部選手のいる集団に復帰。そして前との差2分で1つ目のKOMを越え、2回目の頂上に向けて上り始めた。

2回目の上りでは先行集団はペースで進み続け後続集団ではアタックが繰り返された。しかし前とのタイム差は開きアタックも最後まで決定的なものは決まらず、最終的には先頭の4名は4分の差でゴール。またしてもアザド大学勢がワンツースリー。香港の選手が4位でした。後続集団はゴールスプリントになり綾部選手が気を吐き区間5位に入りました。


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区間5位にはいった綾部選手
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スプリントポイント2位で表彰 鈴木選手
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Tour de Singkarak 2011 STAGE 7A ‐ PADANG PANJANG‐LAKE KEMBAR
1 POURSEYEDI Golakhour (IUA) 2:48:15
2 ZARGARI Amir (IUA) 00:00
3 CHOI Ki Ho (HKG) 00:00
4 EMAMI Rahim (IUA) 00:02
5 AYABE Takeaki (AIS) 03:38
6 GALEDO Mark John Lexer (7EL) 03:38
7 BERKEN BOSCH Maint (GLB) 03:38
8 KWOK Ho Ting (HKG) 03:38
9 FENG Chun Kai (ACT) 03:38
10 SURYADI Dadi (MDA) 03:41

36 NAKAJIMA Yasuharu (AIS) 10:17
52 ITO Masakazu (AIS) 14:06
56 KIMORI Nozomu (AIS) 16:10
80 SUZUKI Kenichi (AIS) 21:19


INDIVIDUAL GENERAL CLASSIFICATION by TIME (YELLOW JERSEY)
1 ZARGARI Amir (IUA) 16:23:46
2 EMAMI Rahim (IUA) 00:16
3 POURSEYEDI Golakhour (IUA) 01:42
4 CHOI Ki Ho (HKG) 05:49
5 BERKEN BOSCH Maint (GLB) 10:38
6 ALISYAHBANA Agung (UTM) 12:38
7 AYABE Takeaki (AIS) 13:19
8 FIITRIANTO Hari (UTM) 13:23
9 FENG Chun Kai (ACT) 13:43
10 KWOK Ho Ting (HKG) 13:44

20 NAKAJIMA Yasuharu (AIS) 21:13
22 ITO Masakazu (AIS) 25:08
55 KIMORI Nozomu (AIS) 43:57
65 SUZUKI Kenichi (AIS) 55:47


<第7ステージB>
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午後の7BのステージはDanau KembarからDanau Singkarakまでの70.8km。午前中の7Aをそのまま折り返して行くコース設定で、最初の45kmはほとんど下り、その後はシンカラ湖まで平坦が続きます。7Aステージで綾部選手の総合が7位になったがまだ秒差の争いだったので集団でまとめて最後はアタックとスプリントの両方で狙って行くことになりました。

レースはスタートしてすぐに総合で綾部選手と近い台湾のAction cyclingチームの選手が飛び出した。リーダーのアザド大学チームには関係がなかったので追わなかったが、愛三にとっては綾部選手の総合に関係するので木守選手などの追走でそのうち逃げを吸収する。


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その後はアザド大学と愛三が集団をコントロールし残り3kmくらいで中島選手を含む3人の逃げができたが残り800m地点で集団が吸収。最後はゴールスプリントになり綾部選手がかなりいい位置でスプリントを開始したが前に入られてラインを塞がれてしまい惜しくも4位。しかしこのステージ、伊藤選手が11位、木守選手が16位に入りチーム区間順位で1位を獲得しました。
最終的に綾部選手の個人総合成績は7位になりUCIポイントを6ポイント獲得。中島選手の区間1位と綾部選手の総合7位と区間3位で合計16ポイント獲得しました。


綾部選手は区間4位に
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チーム力の証 最終ステージで団体区間1位を獲得
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今回のレースは序盤、自分の指示の不明瞭さからチームの動きがギクシャクしてしまった場面がありましたが、レースが進むにつれ各々の役割がはっきりし、各選手とのコミュニケーションが取れ始め、だんだんと雰囲気良くなっていきました。そんな中で中島選手の区間優勝と綾部選手の山岳での走り、木守選手の力走でチームに活気が戻ってきました。
そして終わってみればしっかり連携がとれとてもいい形でレースを終えられたと思います。この経験を生かし次の全日本選手権をチーム一丸となって狙って行きたいと思います。

次のレースは6月26日に岩手県八幡平で行われる全日本選手権ロードレースです。年に一度の日本一を決める大会です。再びチームで日本ナショナルチャンピオンジャージを着ることができるように熊野、シンカラで磨きのかかったチームワークで挑みます。応援よろしくお願いします。


Tour de Singkarak 2011 STAGE 7B ‐ LAKE KEMBAR‐LAKE SINGKARAK

1 JANG Chan Jae (TSG) 1:28:15 06
2 WASESO Projo (UBK) 00:00
3 HSIAO Shih Hsin (ACT) 00:00
4 AYABE Takeaki (AIS) 00:00
5 FAROKA Rully Ibnu (UBK) 00:00
6 KISNANTO Nugroho (PPJ) 00:00
7 ISWANA Arin (JKT) 00:00
8 YUEN Chi Ho (HKG) 00:00
9 ABDULLAH Fatahillah (MDA) 00:00
10 OBOSA Ericson (7EL) 00:00

11 ITO Masakazu (AIS) 00:00
16 KIMORI Nozomu (AIS) 00:00
38 NAKAJIMA Yasuharu (AIS) 00:00
48 SUZUKI Kenichi (AIS) 00:00


TEAM CLASSIFICATION(STAGE)
1 Aisan Racing Team 22,23,25 4:24:45
2 Action Cycling Team 13,12,14 4:24:45 00:00
3 Team Hong Kong‐China 61,63,62 4:24:45 00:00


INDIVIDUAL GENERAL CLASSIFICATION by TIME (YELLOW JERSEY) 最終成績
1 ZARGARI Amir (IUA) 17:52:01
2 EMAMI Rahim (IUA) 00:16
3 POURSEYEDI Golakhour (IUA) 01:42
4 CHOI Ki Ho (HKG) 05:49
5 BERKEN BOSCH Maint (GLB) 10:38
6 ALISYAHBANA Agung (UTM) 12:38
7 AYABE Takeaki (AIS) 13:19
8 FIITRIANTO Hari (UTM) 13:23
9 FENG Chun Kai (ACT) 13:43
10 KWOK Ho Ting (HKG) 13:44

20 NAKAJIMA Yasuharu (AIS) 21:13
22 ITO Masakazu (AIS) 25:08
55 KIMORI Nozomu (AIS) 43:57
65 SUZUKI Kenichi (AIS) 55:47


Singkarak2011
Aisan Racing Team: ツール・ド・シンカラ2011特設ページ


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