REPORT

ツールドシンカラ2011 stage6 1日2レース!木守4位、綾部3位 綾部の総合8位に

6月6日から12日まで開催中の「ツール・ド・シンカラ2011(UCI2.2)」。今日の第6ステージは午前9時スタートのステージA、午後3時スタートのステージBと一日2レースが行なわれました。

午前中に行なわれた94.6kmの第6ステージAでは、国際レース初参戦の木守望選手が少人数の逃げに乗り、先頭3名とタイム差23秒をつけられたもののステージ4位に入りました。休憩を挟み午後に行なわれた第6ステージBは39kmの短いレース。イランの選手が1人逃げるものの集団でレースは進み綾部勇成選手が区間3位に入りました。第6ステージを終えて綾部選手が総合を8位に上げUCIポイント圏内に入りました。

現在、選手9名が国内・海外2手に分かれ各レースに参戦。ツール・ド・シンカラでは新人3名とベテランという布陣で臨んでいます。日々のレースの中でチームとしての動きが取れはじめ新人の伊藤雅和選手、木守選手もしっかりと愛三の一員として活躍しています。明日はいよいよ最終日。明日の第7ステージも今日と同じく一日2回あります。前半戦を締めくくる国際レースで納得のいく走りを掴んで欲しいと思います。明日は第7ステージAが午前8時(日本時間10時)スタート、第7ステージBが午後1時(日本時間15時)スタートとなっています。


なお、日本では秋田県大潟村にてタイムトライアルの日本一を決める「全日本選手権個人タイムトライアル」が開催されます。こちらには2009年チャンピオンの盛一大選手をはじめ、西谷泰治選手、品川真寛選手、福田真平選手の4名が出走します。明日の12日(日)は日本とインドネシアの両方でファンの皆さまに良いニュースをお届けできると良いなと思います。


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ツールドシンカラ2011 第6ステージリポート
text:Takumi BEPPU(Team Manager) photo:Sonoko TANAKA


<第6ステージA>


レース前の恒例 鉄道でスタート地点に移動
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今日午前中のAステージはSawahluntoからIstano Basa Pagaruyungまでの94.5km。27.5km地点にスプリントポイントがひとつありました。スタートして少し上りがありますが基本的にはフラットなコース設定。今回初めてシンカラ湖の湖畔を走るステージになりました。愛三の作戦は前々日と同様、スプリントなら綾部選手で、総合の関係ない少人数の逃げが決まるようなら他の誰かが対応するようにしました。

スタートしてしばらくはアタックが続くが決まらないような状況。シンカラ湖の湖畔近くまで来たときに先行する3名に愛三から木守選手が加わり、後続からさらに3人合流して6名の逃げグループができた。この6名はリーダーチームに容認されたことと、狭いシンカラ湖の湖畔の道を使い後続にどんどん差を付けて行き最大3分差まで広げた。

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木守選手が6人の逃げに入る
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シンカラ湖畔を離れてゴールまで約25km地点の細かいアップダウンの続く区間に入ると、木守選手が苦しくなり何度も先行グループから離脱しかけるが持ち前のガッツでなんとか食らいつく。しかしラスト12kmの最後のアップ区間で6選手のうち、中国のコンチネンタルチーム、Holy Brothersチームの選手がアタックしたのについて行けず3選手の先行を許してしまう。このステージはHoly Brothersチームの選手が優勝。木守選手はアップ区間で遅れてしまった3名の先頭でゴールして4位に入った。


初の国際レースで区間4位となった木守選手
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レース後の選手たち
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トップからのタイム差が23秒差だったことと、今回のレースのスプリントの結果からもし木守選手が上りで遅れなければ確実に優勝できるメンバーだったので、期待が持てただけにかなり残念でした。しかし初の愛三でのアジアツアー、海外レースでいきなり逃げて4位に入ることができたのは評価できることです。
これから今回感じた悔しさ、優勝への意欲などをステップにして更なる飛躍を期待します。また他の愛三の選手は無難に集団でゴールしました。


第6ステージAで区間4位 木守選手のコメント

とにかく悔しい。ローテーションを回っているときも力が入りすぎていたと思います。上りで勝負できるようにとは思ったのですが・・・。一度上りで遅れてすぐの下りで追いついたが次の上りで着いていけなかった。力の入れ方抜き方がまだまだ下手ですね。逃げの6人の中で自分が一番余裕がなかった気がします。精神的にも。
今日優勝した中国の選手も途中きつそうに見えたが勝ったってことはうまく力を抜くところは抜いて備えていたってことですね。

逃げに乗ること自体は、中島さんからスプリントポイントの後気をつけろとアドバイスを貰っていたのでタイミング良く抜け出せた。そうしてつかんだチャンスをものにできなかったことが本当に悔しいです。

午後のステージでは一つ目の上りで我慢できた。2つ目では遅れてしまいましたが・・・。疲れてはいますが体調も悪くないので明日の最終日も元気に頑張ろうと思います。
この青いジャージで戦えることを本当に感謝しています。そのことに少しずつでも恩返しができるように、自分のことを応援してくれている方にも、もっと成長して感動や勇気が贈れる走りができるよう頑張ります。これからも応援よろしくお願いします!


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Tour de Singkarak 2011 STAGE 6A ‐ SAWAHLUNTO‐ISTANO BASA PAGARUYUNG
1 ZHAO Yiming (HBR) 2:16:52 06
2 OBOSA Ericson (7EL) 00:00
3 MALONE Alex (PBR) 00:00
4 KIMORI Nozomu (AIS) 00:23
5 MARULI Fajar Mulia (CCC) 00:23
6 IGARAHI Takeshi (FCT) 00:26
7 JANG Chan Jae (TSG) 01:55
8 ABDULLAH Fatahillah (MDA) 01:55
9 FAROKA Rully Ibnu (UBK) 01:55
10 ISWANA Arin (JKT) 01:55

12 AYABE Takeaki (AIS) 01:55
41 NAKAJIMA Yasuharu (AIS) 01:55
50 ITO Masakazu (AIS) 01:55
68 SUZUKI Kenichi (AIS) 01:55


INDIVIDUAL GENERAL CLASSIFICATION by TIME (YELLOW JERSEY)
1 ZARGARI Amir (IUA) 12:31:07
2 EMAMI Rahim (IUA) 00:14
3 POURSEYEDI Golakhour (IUA) 02:00
4 CHOI Ki Ho (HKG) 05:49
5 BERKEN BOSCH Maint (GLB) 06:56
6 ALISYAHBANA Agung (UTM) 07:35
7 FIITRIANTO Hari (UTM) 07:59
8 HILMANT Ryan Ariehaan (UTM) 08:38
9 ARISTYA Chelly (PPJ) 09:36
10 AYABE Takeaki (AIS) 09:39

14 NAKAJIMA Yasuharu (AIS) 10:09
15 ITO Masakazu (AIS) 10:15
48 KIMORI Nozomu (AIS) 25:25
51 SUZUKI Kenichi (AIS) 26:49


<第6ステージB>


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昼食と休憩を挟んで行われた第6ステージBはIstano Basa PagaruyungからPadang Panjangまでの39km。コースプロフィールはほぼ上りと39kmというショートステージでも十分に厳しいコース設定。

レースはスタートしてフィリピンの選手と香港の選手が積極的に動くが決定的な逃げはできない。レースが動いたのは残り15kmくらいで、まずはアザド大学チームの総合2位のエマミ選手が単独でアタック。その後吸収されたが今度は総合1位のザルガリ選手がアタック。そしてそれが吸収された後に総合3位のプルセイディ選手のアタックが決まり単独で逃げる。後ろは綾部選手を含む数人が追走。そして最終的には下りで19人の集団になる。

最後はプルセイディ選手が逃げ切り優勝。後続はゴールスプリントになり綾部選手が3位に入りUCIポイントを2点獲得しました。そして個人総合成績がUCIポイント圏内の8位になりました。

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区間3位に入りタイム差を縮め総合8位に上がった綾部選手
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今まで上りのステージになるとアザド大学のワンツスリーフィニッシュで終わってしまっていましたが今日は綾部選手がしっかり3位に入ってくれました。さすがに3名山岳の強い選手がいるアザド大学チームは連携されると手に追えませんが、単独の力では綾部選手とあまり変わらないイメージでもあります。
明日の最終ステージAで総合がほぼ決まると言っても過言ではないと思います。そこでしっかり順位を上げて、より多くのUCIポイントを持って帰りたいと思います。

明日のステージは午前中の7AがPadang PanjangからDanau Kembar(Danauはインドネシア語で湖の意味)までの107.5kmの上り基調のステージ。7BがDanau KembarからDanau Singkarakまでの70.8kmの下り基調のステージです。これは2年前のレースでは一度に走る180kmのコースでした。
明日は最後の逆転のチャンスです。同じく明日秋田県で開催される全日本選手権TT共々応援よろしくお願いします。


第6ステージBで区間3位 綾部選手のコメント

とりあえずポイント圏内でフィニッシュできて総合も上げられたので良かったです。最終日の明日も上りがある。どこまでいけるかわからないけれど、山のステージはステージを狙うことと総合を狙うことが同じだと思う。山を登るしかない!わけで。

今日の午後はさすがに疲れましたが明日は距離も短いのでなんとか頑張ります。チームもコミュニケーションがとれ日に日に良くなってきてると思います。明日も応援よろしくお願いします。


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Tour de Singkarak 2011 STAGE 6B ‐ ISTANO BASA PAGARUYUNG‐PADANG PANJANG
1 POURSEYEDI Golakhour (IUA) 1:04:24 06
2 LEE Wei Cheng (ACT) 00:04
3 AYABE Takeaki (AIS) 00:04
4 ZARGARI Amir (IUA) 00:04
5 KWOK Ho Ting (HKG) 00:04
6 SURYADI Bambang (PSN) 00:04
7 SCHOLZ Timo (CCN) 00:04
8 CHOI Ki Ho (HKG) 00:04
9 FENG Chun Kai (ACT) 00:04
10 FIITRIANTO Hari (UTM) 00:04

30 NAKAJIMA Yasuharu (AIS) 00:47
39 ITO Masakazu (AIS) 00:47
49 KIMORI Nozomu (AIS) 02:22
79 SUZUKI Kenichi (AIS) 07:41


INDIVIDUAL GENERAL CLASSIFICATION by TIME (YELLOW JERSEY)
1 ZARGARI Amir (IUA) 13:35:35
2 EMAMI Rahim (IUA) 00:14
3 POURSEYEDI Golakhour (IUA) 01:50
4 CHOI Ki Ho (HKG) 05:49
5 BERKEN BOSCH Maint (GLB) 06:56
6 ALISYAHBANA Agung (UTM) 07:47
7 FIITRIANTO Hari (UTM) 07:59
8 AYABE Takeaki (AIS) 09:37
9 FENG Chun Kai (ACT) 10:01
10 KWOK Ho Ting (HKG) 10:02

15 NAKAJIMA Yasuharu (AIS) 10:52
16 ITO Masakazu (AIS) 10:58
47 KIMORI Nozomu (AIS) 27:43
60 SUZUKI Kenichi (AIS) 34:26


Singkarak2011
Aisan Racing Team: ツール・ド・シンカラ2011特設ページ


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