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ツール・ド・韓国 stage8 チームの裏側現地リポート

「ディアサポーターズ」ではレースリポートだけでは分からないチームの素顔をお届けします。
スタッフNanaさんから届いた現地リポートです。


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ツール・ド・韓国2011 第8ステージ
text.photo:Nana WATARAI (Aisan Racing Team)


Tour de Korea 2011 第8ステージが終了しました。昨日の極寒のレースを走り切り今日の第8ステージに進んだのは75名。一気に人数が減りました。

今日は昨晩宿泊した街Yangyangがスタート。ホテルからスタート地点までは約7kmということで選手はアップも兼ねて自走で向かいました。昨日のYangyangで宿泊したホテルは、Nacksan Beach Hotelと言うだけあって海が目の前でした。昨日夕方チェックインした時の天気は曇り。今朝は快晴でした!やっぱり天気が良いと気持ちいいですよね。ましてや昨日のような天気のあとはなおさらです。


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今朝は、普段一緒に戦うライバルたちも随分リタイアしてしまっていてレーサージャージ姿ではない彼らをスタート地点で見るのは違和感がありました。我らがAisan Racing Teamの福田真平選手も昨日残念ながらリタイアとなってしまい、今日は太朗マッサーとバンで補給地点に向かい、そのままソウルのホテルに入りました。

昨日のことを聞くと「とにかく無理でした」とのこと。どうにもこうにも体が動かなかったようです。次のレースに向けて帰国後しっかり練習をしたいとのことでした。

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スタート地点では「今日は何人で走れるんだい?」朝の挨拶のようでした。常夏の国マレーシアのナショナルチームの監督はオーストラリア人のビル。彼は今年になって就任したばかりの監督です。先月のJelajah Malaysiaの時には「実は韓国はマレーシアの選手にはきついと思っているんだ。寒くなったらどうにもならないから・・・」と話していました。今日の出走は2人のみです。

またオーストラリアのJenesysチームはAisanと同じ宿になることも多かったチームですが実は選手が誰ひとり出走できないという状況になってしまいました。
6人全員残っているチームのほうが珍しいくらいな今回のレース。スタート前から回収車(レースの途中でリタイアした選手・自転車を乗せる)には自転車が積まれています。どのチームも自転車を梱包する箱などはすでにソウルのホテルへ送ってしまっていることと、チームカーやバンには限界があるのでやむを得ずここにしか積めなかったようです。


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そんな中天気も良くスタートしたレースは予定時刻より遅い14:30前にフィニッシュしました。フィニッシュから今日の宿泊地ソウルまでは約80km。移動の準備をしているとどうやら今日のリザルトに関して何やらある様子。一度発表されたものから変更があるとのことで表彰のスタッフもバタバタしていました。

ソウルのホテルで夕食の時間になってもいつも配られるリザルトが配られません・・・。正式なリザルトが出て初めて今日のレースが終わり、明日に向かっていくので、ミーティングもできずしばらく待っていました。すると届いたリザルトは40名全員1着の文字・・・。


無事ゴールはしたが・・・・
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ロードレースは決まったフィールドで行う競技ではないので様々なアクシデントが伴い、その都度主催者やUCIのコミッセールがルールに基づき臨機応変に対応します。たとえば非常に天候が悪くなったらレースの距離が短くなったり、道路の状況が危険と判断された場合一時ニュートラルにして競技を中断したり、レース自体が中止となることもあります。

以前インドネシアのレースでフィニッシュ地点の電源が落ちてリザルトチームの写真もPCも使えなくなったということがありました。その時は1位から4位までは目視確認を採用し5位以下は全て5位。ただし数分で電源が戻ったため下位の選手はタイム差がつく。という結果となりました。しかも230km位走った日でした・・・。

私は一人怒りの感情しか持っていなかったのに「仕方ないですよ。どうにもならないですから。」と選手に言われて驚いた覚えがあります。今回はその時と状況は違いますがどこかで割り切って次にいくしかないんですよね。


沢山の方の力が集まって開催される自転車ロードレース。色々なことがあるとは思いますが、レースを走る主役である選手は過酷な状況であろうと必死にゴールを目指して走ります。レースが続く限り走り続ける最大限の努力をしています。明日は今大会の最終日。47.7kmと距離は短いですがこの2日間のこともあってより一層熱い戦いになるのではないでしょうか。

日本から毎日応援本当にありがとうございます。明日は韓国へ応援に来て下さるファンクラブの方もいらっしゃるようでチーム一同楽しみにしています。そして最終日まで日本からの応援もよろしくお願いいたします!

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